古事記や日本書紀の冒頭に国生みの夫婦神として登場する男神・伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と女神・伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祀る県内唯一の神宮。延喜式神名帳では「名神大社」、明治時代には官幣大社の格式を与えられ、日之少宮(ひのわかみや)とも呼ばれる。御子神・天照大御神を祀る伊勢の神宮と同緯度で、両宮の中間に飛鳥藤原京が位置する。夏至には諏訪から出雲へ、冬至には熊野那智から高千穂へ太陽が運行する位置にあり、神代のロマンを感じさせる。境内には樹齢約900年の「夫婦大楠(めをとのおおくす)」など照葉樹林が繁茂し、森厳で幽玄な雰囲気が漂っている。